
企業経営に関する用語に、また一つ、「CRE」というアルファベット3文字の略語が加わった。企業が保有する不動産や事業で使用する(賃借を含む)不動産(Corporate Real Estate)を意味し、「企業不動産」という訳語をあてるのが一般的である。もちろん、「CRE」という用語自体が重要なのではなく、企業不動産をあえて「CRE」と呼ぶことによって、CRE戦略、つまり企業価値最大化の観点から不動産の保有(投資)形態や管理手法の見直しが図られているということがポイントだ。概念としては1999年代初頭の米国で誕生したとされるが、日本で使われるようになったのは、比較的最近のことで、例えば日経四紙に「CRE」という言葉が登場するのは、2006年11月10日の日経産業新聞記事が最初のようである。これと前後して、「CRE」という言葉を目にする機会は急速に増えており、下記のような動きが報道されている(参考文献*1)。
ところで、企業不動産(CRE)の規模はどのくらいなのか。「平成18年版土地白書」(2006年、国土交通省)は、2003年の調査に基づき、次図の通り、我が国の不動産資産総額約2,300兆円のうち、法人が所有する不動産は約490兆円(約21%)相当であると推計している。参考文献*2によると、同時点で、土地の面積としては国土の14%を占めるという。また、企業のバランスシートに占める不動産の割合について、参考文献*3は上場企業全体で不動産比率を約25%(時価ベース)と推定している。

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