経営者の智恵袋

参考

本稿作成中に、帝国データバンクより、三角合併の解禁に対する企業の意識調査の結果が発表された(参考文献*7、調査対象は全国2万653社、有効回答企業数は9,736社)。興味深い点を以下に示す。

  1. 三角合併の解禁による日本経済への期待と懸念

    「懸念」の方が大きいと回答した企業が46.4%(有効回答企業中、以下同じ)で最も多かったが、「期待」と「懸念」は同程度とした企業(45.7%)と拮抗。「期待」の方が大きいとした企業は7.9%にとどまった。

  2. 三角合併の解禁に対する具体的な懸念

    具体的な懸念として最も多かったのは「大企業の寡占化」(52.4%、複数回答)、次いで「外国資本による買収攻勢」(45.9%)であった。これらの2つの回答は、3番目(「日本企業の閉塞化(買収防衛策強化による閉鎖性拡大など)」(23.4%))以下の回答を大きく上回った。

  3. 三角合併の解禁が自社の属する業界の再編を加速するか否か

    全体では「加速すると思う」と回答した企業は34.7%であったが、業界別には差が出た。相対的に「加速する」という回答が高水準であったのは、「小売」(52.3%)、「金融」(50.0%)、サービス(42.6%)、低水準であったのは、「製造」(28.0%)、「不動産」(29.1%)、「建設」(29.2%)などであった。

参考文献

  • *1
    「平成16年度内閣府調査 我が国における対日進出外国企業のイメージに関する調査研究」
    野村総合研究所 (2005年2月)
  • *2
    「M&Aと被買収企業のパフォーマンス:対日M&Aと国内企業間M&Aの比較」
    深尾京司、権赫旭、滝澤美帆 (独立行政法人経済産業研究所ディスカッションペーパー2006年3月)
  • *3
    「開放なくして成長なし2 外資アレルギー克服し、経営改革を」
    (日本経済新聞2007年1月3日朝刊社説)
  • *4
    「平成17年度外国企業誘致地域支援事業 外国企業のM&Aによる対内直接投資の企業価値
    に与える影響実態調査 報告書」 日本貿易振興機構(ジェトロ)(2006年3月)
  • *5
    「平成18年度対日投資促進事業 外国企業のM&Aによる対内直接投資の企業価値に与える
    影響実態調査(定性調査編) 報告書」 日本貿易振興機構(ジェトロ) (2006年6月)
  • *6
    「日本の人事部・アメリカの人事部 -日米企業のコーポレートガバナンスと雇用関係」
    サンフォード・M・ジャコービィ (東洋経済新報社)
  • *7
    「TDB景気動向調査2007年3月特別企画 三角合併の解禁に対する企業の意識調査」
    帝国データバンク (2007年4月5日)

以上

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